ヴィンランド・サガ第12話感想:クヌートはダメ王子、アシェラッドは次期国王に育てようと目論む




ヴィンランド・サガ第12話「対岸の国」の感想です。

前回はトルケル軍の捕虜になったクヌート王子を救出すべく、アシェラッドの軍勢やクヌートおつきの軍勢、トルケル軍の3つの軍勢が交戦をしたエピソード。

トルケルとトルフィンが何度目かの対峙、そこでトルケルは、トルフィンの父、トールズが自分よりも強い戦士だったと父親のことを称賛するのでした。

森を焼きトルケル軍とクヌートおつきの軍勢たちを煙に巻いたアシェラッドはクヌートを救出し、混乱に乗じて逃げ出していったのでした。

それでは第12話、見ていきます!




第12話あらすじ

追ってくるトルケル軍から逃げ、進軍するアシェラッド兵団だったが、セヴァーン川にて一時足を止めていた。川の渡し舟の老人に手紙を託したアシェラッドは、大至急向こう岸へと運ぶよう伝える。老人は手紙の届け先を聞き、直ちに船を漕いでいく…。

ヴィンランド・サガアニメ公式サイトより~

ひたすらトルケルから逃げるアシェラッド軍

今回はトルケル軍の追跡から逃れるアシェラッド軍の道中が描かれたエピソード。

アシェラッド軍はクヌート王子をトルケル軍から戦いののち救出し、森を燃やした混乱に乗じて迅速に脱出したことでこんどはトルケル軍から追われていた、幸いにも軍勢のなかに耳がよく聞こえる人物がいたために地面の声を聞いてもらうと、どうやらトルケル軍は自分たちの後方であと1日で追いつくところまで接近していることが判明します。

しかし、アシェラッド軍の目の前には大きい川が流れていて、しかもそこは隣国とを隔てる国境線にもなっていて彼らは川岸で足止めを食っていた、あたりには渡しを営んでいる高齢の男性が一人魚を釣っていて、アシェラッドはその男性に信書を託していきます。

実はその信書には援軍を要請する旨のことが書かれていた、アシェラッドは彼らの援軍に導かれるようにトルケル軍から逃げることを目論んでいたのです。

その夜、40年間戦いの日々を送り、顔を見ただけでどんな人となりか分かるアシェラッドは、クヌート王子が決して次期国王になる面ではないと踏み、若さが持つこれからの可能性にわずかな望みを抱きます。

翌朝、要請した援軍と朝霧の中合流した、そのうちの1人、軍団長はアシェラッドと旧知の関係で、彼らに手配してもらった船によりアシェラッド軍は一気に対岸を渡っていきました。

アシェラッド軍に追いつけなくなってしまったトルケル軍。

実はその大河の向こうはウェールズなる国、そう、アシェラッド軍はウェールズの国に救援を送っていたのです。

イングランドにとってウェールズは敵地、クヌート王子の身柄を案ずるラグナルにアシェラッドはクヌート王子のおつきとしてトルフィンを割り当てます。

ウェールズが援軍要請を受け入れたのにはわけがあった、そう、次期国王にイングランドとの不可侵条約を結ばせるため。

またも陸路を進むことになったアシェラッド軍はクヌート王子の神父に王宮には何があったか、女の奴隷はいたか、多額の銀貨はあるのかを含めいくつかの質問を聞いた、しかし、神父は自らが求めている「愛」さえあれば銀も美女もすべてがつまらないものだと説きます。

とある渓谷にやってきたアシェラッド軍はなんと別な軍勢に囲まれてしまった、否応なしに戦いに巻き込まれることになったアシェラッド軍&クヌート王子、トルフィンも立ち上がるのでした。

愛について神父さんが解くのが現代のキリスト教の教会でのひとまくっぽくて良かったね、愛ってのは恋愛的な意味でなく、キリスト教における慈愛寵愛、つまりは「人に対していい行いをすること」こそが愛だ、銀や女の価値なんてのは、慈愛によりもたらされるものだと説いていきました。

戦いなんて憎しみしか生まない行為はやめ、みな他人のことに目を向けて、益をもたらすことをしよう、ってのが愛です。

アシェラッド軍の人間の大半にとってその話はやはりおかしなことを話してると判断され、笑い飛ばされてしまいましたけどね。

クヌート王子を国王の器に上げる計画

ずっとトルケル軍から逃げるアシェラッドの30分だったわけですが、アシェラッドによるダメ王子こと「クヌート王子をイングランドの次期国王の器に上げる計画」がスタートした瞬間でもありました。

クヌート王子がなぜにダメ王子と視聴者側から評されているのかというと、その理由の1つは平和や愛を説くキリスト教信仰。

あとは生まれながらにイングランドの王室で育っているために、当然頻繁に発生しているであろう内政における父親こと現国王の周囲、王室内での勢力争い、派閥争いをいつも見てきたってのも大きいでしょうか。

しかし世界史ってのはとかく国内外での争い争い争いの連続で、中世ヨーロッパでも争いによる国の興亡なんてのが繰り返されてきた、それこそ、近代まで世界と戦ってこなかったのは日本だけじゃないのかって思えるくらい勢力争いが頻発していて、クヌート王子もいずれは王位継承により国王になり軍を率いる最高の地位の人間として指令指揮を行っていくことになるわけなんですが、現状だとクヌート王子は先のエピソードでロンドン橋を包囲していたトルケル軍を前に4000もの軍勢を率いることになったときも神に祈りを捧げるばかりで軍勢を動かそうともしなかった、そして今回も空を低く飛ぶ獰猛な鳥、ハヤブサをとっ捕まえようとしたり、重要な判断を自分の口でなくラグナルに言わせようとしたりとさっそくそのダメダメっぷりを見せつけてきます。

まあラグナルもラグナルで、ウェールズ到着後、陸路ではなく船で逃げようと言ってるんですけどね。

平和な時代ならまだしも争いの時代において臆病で他人に頼る性格なんざ甘えだととらえられる、国王がご存命で、ラグナルも「殿下と対等に口がきけると思ってるのか!」と王子の臆病な性格をごまかす、悪く言うと甘やかせているかのような発言をしてることでなんとかクヌート王子は生きていられるようなありさまなんですが、アシェラッドがトルフィンを差し向けたのは、考えが数世代前のもので固着している年寄りだらけの環境にいるよりかは、若い人間と一緒にいたほうがなにかといい影響を与えてくれるだろうと判断したかな。

老害の老害談義

ここからは若いアシェラッドにクヌート王子を託したアシェラッドにならい、老害オッサンの老害談義。

日本は・・・ダメだ、すでに20代後半あたりの人間ですらすでに昭和の老害カラーに染まってしまっている、ですので、今後40年はこのままの様子で推移していってしまい、数十年後の日本を導いていく世代にいい影響なんて決して与えてくれそうにありません。

いままでの自分たちの行いに起因する、言ってしまえば因果応報だと知らずに、イベントの内容が不満だという理由で会社にウダウダと長ったらしい苦情を入れるヒマだらけの見苦しい人間がいるとか老害この上ありません。

自分の人生がうまく行かなかったのを深く根に持ち、成功者をなんとか引きずり降ろそうとインターネット上で躍起になるとかそんなことばっかりやっている人間だらけですから、多分彼らがトルケルの立場にいるならば、自分よりも強いトールズをトルフィンの前で強さを認めて称賛することは決してできないでしょう。

これはトールズの謙遜なんかじゃない、実力がない人間は即犬死する、戦いの世界に生き、戦いに魅了されてきた人間が俺よりも強いと言ってるってことは、本当に強いってことなんだから。

アシェラッドは40年間戦ってきて、相手の顔を見ただけで器があるか即時に判断できると言っていた、同じように、会社の人事担当も長年自社の社員や選考者のことを見てきたため、「いま我が社は人手不足だから仕方なく採用するけれど、見たところ教育しても戦力にはならなさそうだし、給料は安いままだよ」って判断されているのが今の中小企業勤務の若手。

そのように判断されていることに気づかないのがいまの若手なのですよ。

最後、トルケルやどこかの国の国王の思惑が蠢きだし、さらには何やら物騒なことに巻き込まれてしまったアシェラッド軍ですが、それでは第13話でもお会いしましょう!