ヴィンランド・サガ第9話感想:トルケルは戦闘狂、トルフィンは便利な持ち駒




ヴィンランド・サガ第9話「ロンドン橋の死闘」の感想です。

前回はトルフィンが敵の大将の首を討ち取った褒美としてアシェラッドと決闘を交えるエピソード。

戦いの腕は徐々にあがっているものの、アシェラッドにはいまだとうてい及ばないトルフィン。

その夜、アシェラッドたちが羊の肉を喰らい大酒を飲んで宴を交わしている一方でトルフィンはひとりうつむきながら船の護衛をしていた、そこにかつての貴族の娘でおじきから奴隷として購入されるも要領の悪さからムチで何度もひっぱたかれていた小娘が現れた、トルフィンは自分がお前だったら雇い主を殺すと言います。

一方でデンマーク軍はイングランドを北から南進し、街をどんどん占領していくも、ロンドン川にて大苦戦を余儀なくされるのでした。




第9話あらすじ

西暦1013年10月、スヴェン大王は、
デンマーク・ヴァイキング主力艦隊を率いてイングランド領地・ロンドン橋陥落を目論む。
デンマーク軍に雇われたアシェラッド兵団もその中にあった。
圧倒的戦力を誇る「のっぽのトルケル」がイングランド側に寝返ったことにより、ロンドン橋は難攻不落の要塞と化し、戦況は停滞を余儀なくされていた。
トルケルの首をとってくれば決闘をしてやるとアシェラッドに言いくるめられ、トルフィンは単身敵軍に乗り込む。

ヴィンランド・サガアニメ公式サイトより~

ロンドン橋の戦い

今回はデンマーク軍が難攻不落のロンドン橋に苦戦するエピソード。

なぜデンマーク軍とヴァイキングが圧倒的な兵力を持ってしてもこれほどまでに苦戦しているかと言うと・・・ロンドン橋を守っているのが圧倒的な強さを誇るトルケル率いる軍勢だったから。

そう、今回はトルケルはイングランド軍に寝返っているのです。

アシェラッドはトルケルの首を討ち取ってくれば決闘を受けてやるとトルフィンを言いくるめ、単独で敵軍ど真ん中へ行かせることに。

その間にデンマーク軍は川から船に乗って橋脚をオノで破壊しようとするも敵からの弓矢やトルケルのぶん投げた先が尖った丸太の直撃を受けてしまいうまくいきません。

そしてトルフィンもトルケルの屈強な体格から戦術を見極め右手の甲に短剣をぶっ刺すまではよかったものの、反対にトルケルの腕力に捕捉され橋の床に何度も何度も打ち付けられてしまいます。

退却の合図がなされたためにデンマーク軍は全軍引き上げていき、橋にはトルフィンだけが残された、退却していくトルフィンに対し戦いを楽しんだトルケルは命拾いをさせることを選びます。

ロンドンが落ちるまでに半年から一年かかる、イングランド全土の掌握にそんなに長い時間は待てないと陛下はクヌート殿下率いる4000もの軍勢を残し本隊を西に移動させて回り込ませる作戦へ。

ロンドンから引き上げていったデンマーク軍に対し腰抜けと嘆くトルケル。

そしてトルケルとの戦いで体の随所を負傷したトルフィンは「戦いのどこが面白いのか・・・」と言葉を残し、西へ移動するデンマーク軍、アシェラッドたちに合流し自身も西へと移動するのでした。

トルフィンとトルケルの初めてのサシでの決闘回。

さすがにトルフィンにはトルケルと戦うのは荷が重かったか。

アシェラッドからしたらまだまだ遊び相手にすぎないトルフィンがトルケルの右手に短刀を貫通させ、薬指と小指を欠損させたのはもはや最大の成果といっていいですね。

そんなトルフィンがラスト言い放った「戦いのどこが楽しいのか」、年齢的にも実力的にも未熟で負けがこむと考えが卑屈にもなるわな。

ただ、トルフィンはまだ若い、おそらくアシェラッドもトルケルも若かりし頃に同じことを思ったはず、その答えを見出したからこその今があるのです。

だけど戦いに生きなければ生きていけない男として、少年ながらも格上の相手に果敢に飛び込んで行ける精神は見事。

私だったらいきなり及び腰になって下手するとおしっこちびっちゃうもの。

トルケルは戦闘狂

トルケルは戦闘狂の男だったか・・・

今回の戦いではイングランド軍に寝返りましたが、デンマーク軍が二倍の報酬を約束するとちらつかせても一歩もなびかなかったってことは、金ではなく純粋に戦うことそのものを楽しんでいて、戦局を大局観から見て俺が戦いでおもしろいことをできそうな軍勢であれば昨日は味方だったとしても今日は敵になることをいとわない人物とお見受けしました。

そんでもって現状のトルフィンの実力ではまったく手足が出せない、変にふところに潜り込むと木の板にバンバンバンバン何度も何度も叩きつけられてしまいアバラ骨折と方の脱臼、足の捻挫の損害を被り、こちらはいいとこ油断したすきを突いて指2本を折損させたのみと強さは規格外ときたもんですよ。

場数踏んで戦いでこっちの軍勢なら有利不利でなくこっちの軍勢であれば戦いがおもしろそうな点を判断基準にするオッサンかっちょいいわ~

不幸になるかも知れないけれども、こういう判断基準で立ち回れるような人間になりたいですね。

トルフィンは便利な持ち駒の一つ

トルフィンは・・・今のところはアシェラッドからしたら決闘をエサに単独で動かせる持ち駒の一つとしか見ていないかな。

それも極めて便利な。

「決闘」ときいたらパブロフの犬のように簡単に言うことを聞いてくれるからホイホイ難しそうな命令も出しやすい、で、もし相手のふところに飛び込んでいって死んだとしても不運だったと済ませられるし、うまく手柄を取ってきて決闘しても俺のほうがかならず勝つとの自信を持っている。

それでもトルフィンを使う機会が多く、傷ついて帰ってきたトルフィンをそれなりに気にかけているってことは何回か行われた決闘の様子を見て、期待は全くしていないけれども、アイツなら俺の予想できないもしかしたらなにかやってくれるだろうと信用はしているんでしょう。

今回の場合はトルケルの圧倒的な戦力にトルフィンはなすすべなしでしたが。

今作品、トルフィンよりも大人側のトルケルや持ち駒をいかにして使っていくか、アシェラッドの方をついつい見てしまいますね・・・

それでは第10話でもお会いしましょう!