【どろろ】第24話感想:百鬼丸はすべての身体を取り戻し、多数の犠牲をはらうこととなった景光は菩薩像に再興を託す(最終話)




どろろ第24話「どろろと百鬼丸」の感想です。

前回は鬼神多宝丸と鬼神百鬼丸の戦いが繰り広げられた、多宝丸のお付きである兵庫と陸奥が持つ百鬼丸の両腕を両者を倒すことで取り戻し、戦いの舞台はいよいよ醍醐の山城へと移っていきます。

山城は百鬼丸、多宝丸のどちらからともなくろうそくが倒れ火の手が上がり、燃える城内でさらに男と男の将来の行く末をかけた戦いが続けられる、そんなエピソードでした。

いよいよどろろも終わりの時を迎えます、果たして百鬼丸、多宝丸、醍醐の国、失った身体の運命はどうなる!?




第24話あらすじ

炎に包まれる醍醐の城。運命に翻弄される血を分けた兄弟。どろろ、寿海、縫の方はそれぞれの想いを胸に抱え城へ向かう。産声さえあげられなかったその命が辿り着く先は、果たして―。

どろろアニメ公式サイトより~

百鬼丸、多宝丸、縫の方、景光・・・翻弄されるそれぞれの運命はどうなる!?

今回のサブタイトルは1969年放映のアニメ、「どろろと百鬼丸」より引用しております。

今回は百鬼丸や多宝丸ら主要キャラの運命がいよいよ決まるときを迎える、そんなエピソードでした。

燃える山城、轟く刃の音、一方は不完全な自らの身体を完全なものにするため、もう一方は荒廃し続ける醍醐の国の運命を背負っている男と男の戦いが続いていきます。

しかし、多宝丸は縫の方のことを思い出すたびに縫の方の願いは自分の方に向いていないことを思い知る、さらに、お前は鬼神ではなくて人だ、と落とせたはずの首を落とさない百鬼丸のやさしい心は戦いの果てに鬼神と約定を結んだはずの多宝丸の目玉めがけて呪いが降り掛けていくのでした。

強い呪いから逃れるために多宝丸は百鬼丸の目をもぎ取りお返しした、百鬼丸が取り戻した目玉を再び奪おうと12体目の鬼神が現れるもすぐに百鬼丸により退けられ、完全に目を取り戻したその後百鬼丸がはじめて見たもの、それは燃え盛る城において我が子を愛おしく抱きしめる母親、縫の方の姿でした。

さらに、縫の方とともに百鬼丸の元へとやってきた寿海は「生きろ、人の心を宿せ」と菩薩像を託します。

縫の方と寿海に導かれ抜け穴を通って脱出した百鬼丸はどろろと再会、一方で縫の方と寿海は多宝丸ととともに焼け落ちる山城でその最期を迎えたのでした。

と同時に、景光は朝倉の軍勢から領地を守り切ることはできたものの、縫の方と多宝丸が行方不明と知らされ、さらに、戦で犠牲となった侍は数知れず。

戦は集結し国は荒れ果て山城は焼け落ち、多宝丸、縫の方、兵庫、陸奥、その他軍勢、そして一般の街人を喪った、滅びかけていた国の再度の繁栄のためとは言え、鬼神と契約したのちに縫の方が産んだ子、百鬼丸の体を奪わせて川に流した代償はあまりにも大きいものがありました。

すでに崩れている地獄堂にいる鬼神にすがろうとする景光のもとへ百鬼丸が訪れます。

自らを殺さなかった百鬼丸に諭され10数年前に犯した自らの過ちを認めた醍醐景光はこの国の運命を一人で背負うこととなった、かたわらには百鬼丸がおいていった小さな菩薩の像がある、それは人の心を宿せと託した寿海の形見の品で、鬼神なきいま、景光は百鬼丸から同じように人の心を宿せとのメッセージを受け、三度の繁栄をこの菩薩の像に託すのでした。

体を取り戻した百鬼丸はどろろには何も告げずにあてのない旅へと出た、人間になったことで、なにかを見つけるかのように・・・

そしてどろろは集落において、百鬼丸の帰りを何年もの間ずっと待つのでした。

キレイな終わり方

リアルタイムでは見られなかったのですが、ツイッターでの感想からイメージしていたのとは違い、思っていたよりもキレイな終わり方をしましたね。

「和解」なんて書かれていたときはどうしようかと思いましたよ、和解!?んなもん多宝丸のほうが拒むだろ、なんてったって、多宝丸が持つ百鬼丸の目ん玉には一国を背負ってるんだから。

本当に和解していたら私は視聴をやめていましたよ。

実際は多宝丸と百鬼丸の戦いはケリがつき、多宝丸らが百鬼丸に望みを託す形で息絶えていきました。

醍醐景光ともども多宝丸や縫の方も戦で死ぬのではなかったのか、百鬼丸が体を全て取り戻すのと醍醐家の死はワンセットですから景光も命を落とすものとばかり思ってました。

耳を取り戻したときにはじめて聴いたのは泣き声、鼻を取り戻した時最初にかいだのは硫黄の匂いでしたから、目を取り戻したときに最初に見たのは縫の方の死骸かと思ったんですが、実際は我が子を抱きしめる縫の方の姿だったとは。

結局は縫の方も山城の炎に百鬼丸を想い、そのまま魂を授けるかのように死んでしまうんですけどね。

そう、ラストで多宝丸や縫の方、寿海が炎に飲まれたのは、体を取り戻した百鬼丸に、魂を授けたからなのですよ。

醍醐景光は生き残り、一家は山城と運命をともにするかたちで戦死、その業火に百鬼丸の育ての父、寿海も百鬼丸への思いを託すのは私も予想外でした。

あれま、寿海まで死んじゃったよ・・・

最後の鬼神についても、私はずっと景光かと思っていたんですが、実際は多宝丸でした。

国の存続をかけて父にかわり百鬼丸を討ち取ろうとする多宝丸、このへんはいい改変でしたね。

序盤で、国を守ろうとする多宝丸が百鬼丸なんかに目を絶対に渡してなるものか、奪った兵庫や陸奥を返せと気迫あるセリフと共に刀を振るうシーンはまさに必見です。

いやはやいい終わり方でしたよ。

やっぱり小林靖子嬢が描く結末は本当にキレイだ、脱線しそうになったストーリーをうまく線路に復帰させてくれました。

そして原作ではうやむやであったクライマックスをうまくまとめてくれました。

はじめてその姿を目にできたたどろろに「どろろ、きれいだ」と百鬼丸が話したように、私も女性の前にこんなナンパなことをいいたかったよ。

目ん玉取り戻した瞬間美少年になりおったじゃありませんか。

あれなんかな、手塚治虫さんも原作漫画は苦悩の上に打ち切られる形で終わってしまったけれども、最後は百鬼丸が人間の姿を完全に取り戻しまた新たな旅に出る、本当は今回のクライマックスのようにこんなエピソードで締めたかったんじゃないかな。

やっぱりみんな美少女が大量に出てきてわちゃちゃするだけの作品だけでなくて、どろろのように人間ドラマがある作品も見たほうがいいって。

つくづくそう思いますね。

最終話を見終えたんですが、これほどまでに名残惜しい作品を見たのははじめてですね。

またどろろのような作品を目にする機会があってほしいと願いつつ、どこか別な作品でもお会いすることにしましょう。