コップクラフト第12話(最終話)感想:ゼラーダたちセマーニ人の目論見とは!?




コップクラフト第12話(最終話)「TWO WORLDS,TWO JUSTICES」の感想です。

市長選は佳境を迎え、候補だったモゼリーメとネイサン・カーンズが射殺され、地球人の生活を脅かすセマーニ人を差別しろ!政策を唱えるドナルド・トランプことトゥルテと、予備候補から昇格したセマーニ人に職と手厚い福祉を整える政策を立てたヒラリー・クリントンことモゼリーメの妻の一騎打ちへ。

そんななか、モゼリーメの妻が男と密会をしているところが激写され、ケイ・マトバにタレコミ情報がもたらされた、その写真を撮ったジャーナリストに会うマトバとティラナに、何者かに死人操りされているFBIの捜査官の魔の手が及び、二人は捕まってしまいました。

そのまま無理やり車に押し込まれると、その車にはゼラーダがいるのでした。

それでは最終話、見ていきます!




第12話あらすじ

ゼラーダの目的が判明する。その理由を聞いたティラナは・・・

コップクラフトアニメ公式サイトより~

黒幕ゼラーダはなぜこの事件を起こしたのか!?

今回はマトバとティラナを拉致した黒幕のゼラーダが、一連の市長候補殺人事件の目的を語るエピソード。

ゼラーダとFBIのチャンは利害が一致して結託し、ネイサン・カーンズとトゥルテを暗殺しコール・モゼリーメを市長に担ぎ上げる予定でした。

チャンにとってもゼラーダにとっても妻の尻に敷かれっぱなしの彼が一番操りがいがあるため。

そのために、セマーニ世界にあるバイファート鋼を加工し、暗殺をすることにしたのです。

しかし、実際に暗殺されたのはコール・モゼリーメとネイサン・カーンズの2人。

コール・モゼリーメの暗殺は元海兵隊員のイーサンが独断でやったことというチャン、おそらくイーサンの心情的に彼もまたセマーニ人を憎んでいて、トゥルテの掲げる政策におおむね賛同していたからだと考えたほうが自然です。

ゼラーダの目的は、セマーニとドリーニ(地球人)を憎ませあうことにありました。

そう、セマーニとドリーニがつながりセマーニにドリーニの文化がどんどん流入した結果、セマーニ人のアイデンティティが急速に消えつつあることを危惧していた、セマーニの人間の大部分はドリーニの文化、文明をすんなり受け入れられたものの、ゼラーダはポルノや騒音と評している音楽であふれるドリーニの文明を退廃的だと表現、そのドリーニの退廃的な文明からセマーニ人の誇りを奪われないよう、対峙させることを目論んでいたのです。

チャンは現状市長選において優位になっているコール・モゼリーメの妻、マーラ・モゼリーメを市長にさせるためにマトバとジャーナリストのランドルだけが持っている画像を消去させ外に出さないようにした、そのためには持っているスマホのパスワードを聞き出す必要があるが、大金を持ち出しても「ク・タ・バ・レ」と吐かないマトバになんども殴る蹴るの暴行を加え、流血沙汰にもっていきます。

しかし、マトバが反撃に出たことでチャンは倒されそのまま死を選び、息を引き取っていきました。

そのまま別部屋に監禁されていたランドルを助け出したのはマトバ。

一方でティラナにドリーニの文化なる堕落を受け入れるのか問うゼラーダ、対し、ティラナは退廃とは世の中の変化を受け入れることを放棄した人間のことと指摘します。

そして退廃を受け入れるというティラナ、お前もドリーニの文化に染まってしまったのかと絶望したゼラーダはティラナを葬り去ろうとしていきます。

ゼラーダが操っている死人をまとめて葬りながらティラナのもとへ向かっていくマトバとランドル。

ゼラーダはティラナを追い詰めていく、とさっそうと頭から血を流しっぱなしのマトバがやってきて、ティラナは解放されます。

術を使い姿を消したゼラーダとの決戦はまずはスプリンクラーを使い術を半分とき、うっすら姿が見えるようになるやいなやマトバとティラナがお互いの武器を交換してゼラーダを攻撃し、ゼラーダは銃と剣に倒れていきました。

ゼラーダの死後(ランドルも助からなかったらしい)、ティラナにマーラ・モゼリーメのスキャンダル写真をどうするか聞いたマトバ。

このスキャンダル写真が明るみに出るとマーラ・モゼリーメは逮捕されトゥルテが市長になり、セマーニ人差別政策が行われることになるだろう、だが、この写真を消して、法的にも警察官としての倫理的にもアウトなんだけれどもしらばっくれてスキャンダルを”なかったこと”にすると選挙戦で優位のマーラ・モゼリーメがそのまま市長となり、セマーニ人を優遇する政策が行われることになる、一人の見た目は少女のセマーニ人警察官により市長選どころかセマーニ人の行く末が決まることになるんですが、結局正義を選択した彼女によりスキャンダル写真を提出することを選んでいきました。

マーラ・モゼリーメは逮捕され、次の市長にはトゥルテが選出された、その後、別な事件の捜査に向かうマトバとティラナに先日差別的な言葉を吐き捨てた制服警官から謝罪の言葉があったのでした。

移民問題、民族差別がテーマへ

数年前の世界情勢をかなり風刺的に作品のストーリーに盛り込んできましたね。

極右の市長候補が1人いて、過激な発言が賛否両論になっているのは現実世界でもアメリカで数年前に見られた描写。

結局前回今回は目立ったアクションシーンなかったな、制作してるミルパンセはどうあがいても品質向上が望めないからともうアクションシーンを描くのは諦めたかな。

退廃とは・・・ああ、日本の社会全体にやたら黒ずんで広まっている雰囲気ですね。

すっかり富を享受してる高齢者がもういいだろうと成長や変化を受け入れることを放棄した、しかしその間にも時代は目まぐるしく移り変わっているために日本はすっかりついていくことさえできずポッカリと取り残されてしまったさまがこの退廃なわけですが、そこまで皮肉を込めて描いていたのか。

その雰囲気はすでに若い世代にも及んでいるようで、私の知人もなぜかすっかり退廃ムードを醸し出しているためにその知人には政治と経済の話はしないようにしました。

やたら文句だらけの割に話を聞くと、選挙も行っていないようですし。

変化を望んでないから誰も選挙に行かないんですよ。

政経の話をするんだったら、ブラックとみんなが口を揃えていってる証券業界と生命保険の営業で月に100万円稼いでいる別な知人と話したいね。

その2人、普段の表情がまるで違いすぎるから。

もちろん、月100万稼いでる人のほうがいつも明るい表情をしています。

言っちゃ悪いが、普段からムスッとしてるからお金と信頼がひとっつももたらされないんだぜ?

一方で・・・ゼラーダやサンテレサ市のことについて書こうとしたんですが、作品のストーリーの根底にある移民問題や民族差別のこともあいまって、私の知能ではうまく言語化できないことが判明。

もはや現実世界における欧州難民危機からのイギリスのEU離脱や香港のデモ(ただし原作が発売されたのは2016年頃でアメリカでは大統領選の真っ只中の時期なので後者は起きてない)にもつながることですからね。

そうそう、香港デモとは香港政府による「逃亡犯を中国本土に引き渡す」条例改正案の撤回を要求することを目的にしたもの。

これが、香港が1997年にイギリスの植民地から解放されて、そのときに決めた「一国二制度」ってやつで中国の特別行政区になったらなったで今度は条例改正案のように徐々に中国本土に取り込まれそうになってることや、香港自体、貧富の差が激しくなっていることと相まって大規模なデモに発展しているとそういうわけ。

条例案自体は撤回されたようですが、それでもデモが終わらないのはデモ中にさらにデモ隊によりいろいろ要求が出てきたため。

大企業の幹部が中国本土の富裕層やエリート階級の人間だったりとなにかと中国に取り込まれそうになっているってのがこの問題をややこしくしているんですよ。

この場合、サンテレサ市が香港で、中国本土がセマーニ世界ととらえていいのかな?

しかしあれだけセマーニ人排除デモが激化していた街が、セマーニ人の老師ゼラーダの死をもっていきなり平穏を取り戻すものなのだろうか。

まだ街にはうじゃうじゃ地球人に混じってセマーニ人もいるし、トゥルテも政策は変えないだろうから、まあ死人操りがいなくなって多少治安は良くなるんだろうけど、それでも多少で治安がいきなり大幅改善するとも思えない、一体そこに何があったのさ!?

あれなんかね、マトバとティラナがお互いの武器を交換してゼラーダに挑んだ、地球人とセマーニ人の2人が信頼しあって共存する姿が描ければ、細部はわりとガバガバでも問題ないのかな。

途中のエピソードを見てあまりの作品の雰囲気からの離れ方(吸血鬼ってなんやねん、結局ソッチは深掘りされてないし)に視聴打ち切りも検討はしましたが、海外ドラマの雰囲気を余すことなくアニメとして再現してくれていて、最後までおおむね楽しむことができました!

ありがとうございました!